SSS英語学習法〜100万語多読〜 サイトとamazonのレビューに目を通して
KIndleで読める英語長文を探しているうちに聞いたことのない勉強法に当たった。
SSS英語学習法とか100万語多読とかいうらしい。
快読100万語!ペーパーバックへの道 (ちくま学芸文庫) | 酒井 邦秀 |本 | 通販 | Amazon
絵本など超簡単な本から少しずつレベルを上げて、100万語、200万語と読んでいけば最終的には小説やエッセイ、新聞の論説が普通に読めるようになる、というのが著者の主張。
ポイントは、1)1分あたり200単語以上のスピードで、2)辞書を引かずに意味がわかる難易度のものを、3)わからない箇所は辞書を引かずに飛ばすか推測し、4)自分の興味のある素材を読む。
私が良いと思ったのは、絵本のレベル0からロードオブザリングやITのレベル10までそれぞれレベルに合った本を語彙レベルと単語数とともに紹介している点。(ハリーポッターシリーズは語彙レベル基本5000語・単語数10万ほどでレベル9でした。)
ただ残念なのは著者が下の本が書かれた2002年の時点で、学校教育や文法教育を全否定し、多読だけしていれば英語ができるようになると信じ込んでいている点だ。
サイトには100万語や300万語を達成した人が掲示板に報告していたが、語彙レベル基本3000語・単語数3~5万語のレベル5や6で止まっている人が多く、またIELTSやTOEFL、TOEIC、英検で何点まで取れたという報告も少なかった。一人だけTOIEC650点の人が3~5か月の取り組みで800点を越えたという報告があったが。
ちなみに100万語を達成するには個人差はあるが100~200時間、3か月~1年かかるよう。
著者は語彙は紹介した本の中に単語の解説が英英辞典がついたものがあるので、語彙も自然に増えると考えているようだが、1000とか3000語しか語彙がない人がこの方法だけで6000語やそれ以上になるのはかなり時間も労力もかかるんではないか。
あと文法を学ぶ時間も絶対に必要だろう。高校で習った文法が多読だけでわかるようになるとはとても思えない。
スコアのための勉強でこれだけで点数を取るのは(例えばIELTSで7.0を叩き出すのは)難しそう。
掲示板に資格の点数の報告が少なかったり、100万語の時点ではレベル7以降に達した人が少ないことからもこの読みはそう外れてなさそう。
悪そうな点をまとめると、
1)100万語分の教材を買うのに費用がかかる。6万使ったとか書き込んでる人がいた(図書館で読めれば良いし、英会話学校に行くよりかは全然安いが)
2)この多読法だけでは学習者の文法・単語・熟語の知識によって成長に頭打ちが来る。
批判を長々と書いたが、私は今ロンドンにいるので図書館に行けばいくらでもタダで紹介されている本を読めるだろう。いい機会なので8月半ばくらいから100万語に挑戦してみようと思う。
またブログでも経過を報告します。